USMLE ECFMG FAQ / General Questions
USMLE ECFMG FAQ / General Questions
まず第一に「なぜ、USMLEの勉強をしたいですか? 」「Why do you want to study for the USMLE?」
これがハッキリしないと、あなたの勉強の方針は決まりません。
国際医療福祉大学の Taka 押味 先生が、日本で学ぶ日本人がUSMLE受験をするモチベーションについてまとめられています:
Dr. 押味の医学英語カフェ: Menu 58 医学生のUSMLE 対策
志望理由により、USMLEの勉強方針は大きく異なります。
たとえば、資格試験としてアメリカ留学・研修のためにUSMLEを受ける場合(押味先生の言う「Passport」)は、高得点が必須になりますし(現行のUSMLE Step 1については、確実にPassして、Failを記録に残さないこと)、なによりアメリカで臨床を行うための高い英語力が必要となりますので、「医学英語 準Native Speaker」として、英語で医学を考えられるようになることが目標だと思います。余裕があるときはなるべく国際的な英語での教材を用いて勉強しましょう。
ただし、一定の時間内に、日本ではあまり教育されない部分を含め英語でくまなく範囲をカバーしなければなりませんので、「First Aid」や「UWorld」などといった試験対策教材の使用は必須といえましょう。
また、日本の初期研修マッチなどでアピールするために受ける場合(押味先生の言う「Trophy」)も、「Passport」ほどではないですが、同じことが重要になります。ただし、高いお金を払ってUSMLEを受けるのもいいですが、 NBME模試のスコアレポートは、学力や実力保障のためには、USMLE と同等以上です。Step 1については2023年より、USMLEの本番ではスコアレポートが発行されません。ある意味ではNBME模試のレポートの方が、かつてのスコアに換算できるスコアが出ますので、「Trophy」として有意義という考え方ができます。また、何度でも受けていただけます。
医師・研究医としてのインターナショナルレベルでの専門英語力を向上・確認したい場合(押味先生の言う「Telescope」)も、NBME模試のスコアで十二分だとおもいます。Step 1、Step 2それぞれの模試(CBSE、CCSE、または、国際医療のIFOM Basic、IFOM Clinical)をまず目指してください。いずれ米国研修を目指した場合、7-year ruleに引っかかることもありません。Internal medicineやsurgeryには「advanced」という模試もあり、これはStep-3相当と考えていただいて構いません。また、behavioral sciencesや、日本では見かけない疾患に関するcustomized assessment(現在HMEPで検討中)については、NBME模試とは別個に考えていただいて構いません。ただし、目的が目的だけに、深い勉強が必要になり、USMLEは実践に必要な基礎知識を問う試験ですので、「Telescope」の場合は、是非95%以上の正答率を目指してください。この数字は、アメリカメディカルスクール卒業者が、競争率の高い科のマッチを目指す際に、ハイスコアとされるものです。各ブロックで自信のない問題は1~2問以内に収める、ということです。
2025.01 文責 Kentaro 高垣(Review: Taka 押味)