山梨大学医学部解剖学講座学部内准教授
高垣先生はアメリカのケンブリッジ出身で、日本で小学校高学年から大学まですごし、東京大学で農学(農芸化学)を学びました。
大学院は脳科学を修めるためにGeorgetown University School of MedicineのMD/PhDプログラムにわたり、Armar and Umeko Strauss Scholar (給費特待生) としてMDとpreliminary internship を経て Virgina State License取得、そして脳神経科学のPhDを取得しています (細胞ネットワークによる活動パターンの光学イメージングと熱力学的population 解析)。PhD期間は博士研究に加え、NIHに出入りしてサルのneuropsychology(高次行動機能解剖学)と脳外科手術、高磁場MRIによる麻酔下齧歯類イメージングの修行をしました。MD期間中は小児神経内科の研究医と実験医学(大動物)を目指し、実習•内科研修は神経内科•脳波、小児専門各科、麻酔科、内科ICUを中心にブロックを埋め、MGH (pediatric neurology)とUCSF (pediatric gastroenterology)でsubinternship を行いました。貪欲に臨床に携わり病棟で寝起きしながらアテンディングやチーフに無理を言って数ヶ月にわたる担当患者を何人も受け持ち、小児を含め3人の看取りを担当し、症例報告(成人脳波、小児消化器)、縦断脳波研究(自閉症の脳波による発症予測)などをfirst authorとして上梓しました。
その後PIになる機会をドイツで31歳の時に得、小児神経内科に進む予定を断念し、10年ほどドイツで行動神経生理学の研究を齧歯類などで実施して(長期低侵襲multiparallel神経細胞記録)、Humboldt Foundation Fellowとして医学ドイツ語C1を取得し、ドイツのLeibniz Institut für Neurologie Magdeburgでgroup leaderとして働き、3件の国際特許を申請しました。
3年前に日本に帰国して徳島大学付属農場で実験ブタ飼養 • 麻酔管理 • 先端畜産学を学び、現在山梨大学医学部で教鞭をとりつつ実験ブタを用いたライフスパン生理学・忘却の神経生理学の研究を進めています。HMEPでは、NBMEのExecutive Chief Proctorとして、HMEPの模試プロジェクトをリードしています。
高垣先生の「JrSr 未来の医師への贈り物」YouTube動画はこちらです。